「櫻」


春に咲く
薄桃色の 儚く散る

去る者と残る者を分かち見守る
何百年と春に宿った櫻は 時代の移り変わりと共に

幾度となく繰り返される光景
別れと出会い

その先には何が待つのかと
未来を見届けることは叶わず その一時だけを

将来(さき)に不安を抱き
影のない白い世界に飛び込むことになっても

移り行く時間の中
確かにその時だけは櫻がみていた



 この「櫻」は、言わずもがな3月の卒業シーズンがモチーフ。
 本当は卒業してしまう先輩に送るつもりだったんですが、もう一つの方にしてボツったので公開(爆)